東京農業大学 地域産業経営学科 SPECIAL TALK|地域の突破力!農大が地域を変えていく

地域に貢献できる知識や技能を身につけよう−宮治 勇輔(NPO法人 農家のこせがれネットワーク 代表理事) × 地域産業経営学科

学生時代はとにかくたくさん学ぶこと

八巻
宮治さんは朝早く起きて勉強しているそうですが、時間の使い方についてアドバイスをいただけますか?
宮治
「朝を制する者は人生を制する」ですよ(笑)。社会人1年目は朝4時30分から5時に、2年目からは5時30分に起きていました。会社のそばにあるカフェで7時から始業までの2時間を自分の勉強にあてていました。疲れていてカフェに行って寝てしまうこともあったけど、毎朝同じ時間に起きる習慣を守ることが大事です。
いろんな本を読んでいましたが、それだけではダメです。僕は毎朝「将来の自分に思いを馳せる時間」をつくりました。「こうなりたい」とイメージする理想の自分に足りないものややってみたいことをノートに書き出していくのです。だらだらやるのではなく、5分間で書く。やってみるとわかりますが、最初は5個くらいしか書けないものです。僕も最初は「フェラーリに乗りたい」とか「ロマネ・コンティが飲みたい」といったくだらないことばかり書いていました(笑)。しかし毎朝書くことで、自分のやりたいことの核が見えてきます。読む本が変わり、情報に対するアンテナがぐんぐん伸びていくのがわかりました。
社会人になると生活は仕事一辺倒になりがちです。そこで自分の人生を多角的に考えるために「マンダラ手帳」を使っていました。これは中心核を持った9マスのマトリックスが描かれているもので、たとえば健康、家族、仕事、経済、遊び、勉強などを書き出すことによって、バランスよく物事を考えることができるのです。この手帳はA5判で5,000円くらいします。大学生にとっては高価だけど、自分への投資だと思って購入してはどうでしょう。
実は、時間の使い方と同じくらい、お金の使い方も大事なのですよ。僕はファストフード店には一切行きません。いい豚肉を生産・販売しているので、外国産の肉を使う料理は食べないようにしているのです。このように、快楽のために使う「消費」なのか、自分のために使う「投資」なのかと1人ひとりがお金の使い方を考えるだけで、社会は変わっていくと思います。
八巻
本をたくさんお読みになったそうですが、宮治さんがもっとも影響を受けたジャンルはなんですか?
宮地
強いてあげれば高校生のときにたくさん読んだ歴史小説かな。油断していると後ろから切り殺されるような厳しい時代に、希望を持って明るく楽しく生きている人たちを知ることは、自分のモチベーションを高めます。一国一城の主は現代ならば会社の経営者です。だから起業したいと思っていたのですが、いざ会社を立ち上げて社長になったら気づいた。「自分の夢のスタート地点に過ぎないんだな」と。
起業したいという大学生は多いけれど、起業は自分の夢をかなえる手段でしかないのです。人生は常に夢や目標を立ててそれを実現したら、また次の夢や目標をめざす。その繰り返しなんですね。
いきいきとした人生を送るコツは、自分に目標をもたせてがんばって、達成したらまた目標をつくってがんばることです。あきらめたり現状に満足してしまったら、成長はそこで止まってしまいます。
八巻
これからご自身で取り組みたいことはなんですか?
宮地
グローバル化が叫ばれていますが、僕は逆に「ローカル化」こそ大事だと思っています。みやじ豚を例に考えると、養豚場のある藤沢市には42万人が住んでいます。茅ヶ崎市や平塚市など湘南西湘エリアならば100万人を超えますし、箱根町には年間2,000万人の観光客が毎年訪れています。だから「徹底的に地域で際立った存在」になれば地域で取引が成り立つのです。みやじ豚が日本の食文化のブランドになれば海外からでも人が食べに来るでしょう。それこそが日本農業のグローバル化だと言えるかもしれません。
八巻
今後東京農大や地域産業経営学科とコラボレーションはできませんか?
僕らの学科にも農家のこせがれは多いし、起業したいと思っている学生もいます。 是非またお話を聞かせてほしいです。
宮地
呼んでくれたら行 きますよ! 大いに語り合いましょう。みんなが開発した商品をみやじ豚のバーベキューパーティで提供することもできます。可能性はいろいろありそうですね。
大学の4年間はいろんなことを学んで自分の興味や関心を見定める時期だと思います。「大学生のときにほんとうにやりたいことは見つからない」が僕の持論ですが、だからこそたくさん学ばないといけません。僕が通っていたのは「何でもあり」の学部でしたが、地域産業経営学科を選んだ皆さんはそうではないですね。大学生のときに興味のあることを集中して学べるというのは、うらやましいことです。
「地域を元気にしたい」と思っている学生が多いようなのであえて言いますが、学校を卒業してすぐに地方に行くのではなくて、まずは都会で働いてください。そして地域に貢献できる知識や技能を身につけるのです。地方都市の最大の問題は「仕事がない」ことですから、「地域に新しい仕事がつくれる人」、もしくは「外からお金を得る仕組みがつくれる人」になってから帰る。そうすれば地域の活性化に大きく貢献できるはずです。
大越・前田・八巻
ありがとうございました。

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